大人のバックパッカー旅【ラオス・ビエンチャン前編】バンコクから元ブルートレインで国境を越える
「大人のバックパッカー旅」は、バンコクを拠点に近隣国を陸路・鉄道で旅するシリーズです。飛行機ではなく鉄道や陸路を使うことで、移動そのものを旅の一部にする。それがこのシリーズのコンセプトです。
バンコクから寝台列車に乗ると、翌朝にラオスの首都ビエンチャンに到着。飛行機なら1時間の距離を、あえて13時間かけて旅する。この「あえて」に意味があると思っています。
今回の目玉は列車そのものです。かつて日本のJR西日本を走っていたブルートレインの車両が、今はタイ〜ラオスを結ぶ国際列車として現役で走っています。旅のハイライトは鉄道でのメコン川の国境越えです。
この旅のスケジュール
出発:バンコク・クルンテープ・アピワット駅 21:25
到着:ビエンチャン・カムサワート駅 翌10:30(約1時間ディレイ)
滞在:3泊4日
出発前の準備
乗車券はタイ国鉄公式サイト「D-Ticket」で
寝台列車の乗車券はタイ国鉄公式サイト「D-Ticket」で予約します。外国人はパスポート番号の入力が必要。検索時は出発駅を「Krung Thep Aphiwat」、到着駅を「Vientiane (Khamsavath)」で入力します。
1日1本(133号RAPID)しかないので、候補日が決まったら早めに押さえてください。寝台は週末を中心に早々に埋まります。
僕が今回取ったのは2等寝台・エアコンあり・下段(Lower berth)で874バーツ(約4,400円)です。1泊分のホテル代を移動費で賄えると考えると、コスパは非常に高い。上段と下段の料金差はほぼありませんが、上段は窓がないので下段を強くすすめます。
ラオスのeSIMは乗車前に準備
ビエンチャンへの旅路は度々、圏外になるタイミングがあります。ラオスの入国に必要なデジタルアライバルカードもネット接続が必要なので、タイにいるうちに提出しておくのが無難です。
eSIMはTrip.comとKlookで比較しましたが、今回はラオスのユニテル純正SIM(5日間10GB・160バーツ)を選びました。ローミングではなくローカルプロバイダーなので通信が安定します。
駅への到着は1時間前に
MRTバンスー駅からクルンテープ・アピワット駅のプラットフォームまで、歩いて約10分かかります。ギリギリに着くと焦るので、1時間前には駅に着いていると安心です。
駅内のフードコートは21時頃に閉まります。夕食をここで済ませたい方は20時半までに来てください。この日は僕も間に合わず、駅の売店でポテチと水とマンゴーを買って乗り込みました(笑)。食べ物と水はホームに入る前に調達しておくことをすすめます。
これがブルートレインだ!車内レポート
元JR西日本の車両
ホームに入ると、目の前に現れたのが「元ブルートレイン」と聞いていた車両です。かつてJR西日本を走っていた14系・15系寝台車(元オハネフ15形、2007年まで日本で現役)が、タイに渡って今も現役で走っています。
車体のどこかに「JR」の文字が残っており、タイ国鉄の予約画面にも「JR」と表示されるという親切設計。鉄オタではない僕でも「これはいいな」と素直に思いました。
寝台の快適さ
2段ベッド式・開放B寝台スタイル。カーテンで仕切れるので個室感があります。身長181cmの僕が横になると足が向こう端にギリギリ届くくらいの長さ。185cm以上だと少し窮屈かもしれませんが、それ以下なら問題ないと思います。
エアコンはしっかり効いています。夜は毛布をもらえるのでTシャツ1枚でも問題なかったですが、朝方に少し寒くなってきたので、パーカーを1枚持ち込んでおくと快適です。
コンセントあり・スマホの充電OK。トイレも思ったより清潔で紙もあります。車内販売はありません。ドリンクとカップラーメン用の熱湯はもらえますが、食べ物は駅で調達して乗り込むスタイルです。夜9時半に出発して翌朝9時過ぎに着くので、軽食があれば十分です。
荷物は足元のスペースへ。大きいスーツケースは入らないので、バックパックかコンパクトなスーツケースで来ることをすすめます。今回は久々のバックパック旅。30Lのカメラバックに荷物を詰めて乗り込みました。
実際に1晩過ごした感想としては、「ホステルのドミトリー4人部屋に泊まっているような感覚」です。実質3時間しか寝ていませんが、疲れは思ったほどなく、寝心地は悪くなかったです。
国境越え。メコン川を渡る瞬間
ノンカーイ駅での出国手続き
朝9時10分にノンカーイ駅に到着。ここで全乗客が下車して、タイの出国審査を受けます。貴重品以外の荷物は列車内に置いたままでOKです。
出国審査は外国人列で約30分。全員が終わるまで待つため、駅滞在は合計1時間ほどかかります。3月下旬でも朝からめちゃくちゃ暑い。水分は必須です。
タイ・ラオス友好橋。このメコン越えが旅のハイライト
出国手続き後、いよいよメコン川へ向かいます。
道路と鉄道の併用橋「タイ・ラオス第1友好橋」を渡る瞬間が、この旅のハイライトです。窓の外に国旗が見え、タイからラオスへ切り替わる瞬間がある。これまでこの国境はバスでしか越えたことがなかったので、寝台列車に乗りながらメコンを渡ってラオスに入るのは初めての体験でした。やっぱりロマンがあります。
ラオスに入ると早速カジノホテルが見えてきます。ラオスはカジノが合法なので、国境付近にはカジノが集まっています。
カムサワート駅(ビエンチャン)での入国
駅内に両替所・SIM売り場・バス/タクシーカウンターがあります。市内への移動はGrabが使えないので「LOCA(ロカ)」アプリを使います。現地でのスキャンペイ(QRコード決済)機能にも対応しているので、ラオスではこのアプリをインストールしておくことをすすめます。クレジットカードと電話番号で登録でき、日本のものでOKです。
ホテルまで15万キープ(約220バーツ)。呼んだら2分で来ました。ローカルバスも運行があり、タラートサオまで約40バーツ・30分という選択肢もあります。
ビエンチャンの街を歩く
世界一何もない首都——だからいい
「世界一何もない首都」と言われることが多いビエンチャン。YouTubeでもそういう動画が多くて、それを見て期待値を下げて来ると、逆に最高です。高い建物が少なく空が広い。フランス植民地時代のコロニアル建築がそのままある。外国人観光客が少なく、のんびりできる。バンコクとは正反対の空気感で、それが好きです。
1年ぶりに感じた変化
前回から1年でも、かなり店が増えた印象です。タイの大型スーパーマーケット「ビッグC」がビエンチャンに出店していたのには驚きました。ラオスにもカンボジアにも、タイの資本がどんどん進出しているんですよね。
中国の影響力も年々強まっていて、バンコクのホイクワンのような規模の、新しくできた中華街があります。昔からいる華人の街ではなく、ここ数年でできた新興の中華街で、ネオンがギラギラしてすごい迫力です。
ダブルツリー・バイ・ヒルトンやハードロックなど国際的なホテルも増え、街の雰囲気がモダンになってきた一方で、コロニアル建築やお寺は変わらずそこにある。そのアンバランスさがビエンチャンらしいです。
食べて、歩いて。ビエンチャングルメ
Benoni cafeでラープとカオソーイ
チェックインはまだできなかったので、ホテルから徒歩5分のBenoni cafeへ。おしゃれな内装のカフェレストランで、テラス席もあって雰囲気がいい。
注文したのは鶏のラープとカオソーイ、それとコーヒー。3品で22万キープ(約300バーツ・1,600円)です。
ラープはハーブとミントがたっぷりで、爽やかな香りが鼻を抜けてくる。コリアンダーとミントの風味が苦手な人には少しきつく感じるかもしれないけれど、慣れるともうクセになる味です。ボリュームもたっぷりで大満足でした。タイに住み始めた頃はこういうハーブの効いた食べ物が苦手だったんですが、今ではタイ・ラオス料理の中で1〜2番を争うくらい好きです。
カオソーイはほんの少し辛味のあるスープに肉のそぼろが乗ったラオス版の担々麺のようなもの。ミートボールにブラックペッパーが練り込んであって、これもうまかった。
タイ北部チェンマイのカオソーイ(カレー麺)とは別物です。ビエンチャンよりルアンパバーンの方が専門店が多い料理ですが、ここで食べられてよかったです。
ラープはラオスが世界無形文化遺産に申請中という話もあります。それぐらいラオスを代表する料理ですので、ビエンチャンに来たらぜひ食べてみてください。
両替はポンサワン銀行で
街中の両替所は現在禁止されており、基本的には銀行で両替する形になっています。ポンサワン銀行(Phongsavanh Bank。黄緑カラーで覚えやすい)がレートよかったです。駅の両替所よりも、アプリで見るレートよりもよかった。土曜日でも普通に営業していました。
注意点が2つあります。日本円から直接ラオスキープに両替するよりも、タイバーツからラオスキープに両替する方がレートがいいので、タイ経由で来る方はバーツに替えてからビエンチャンに持ち込むことをすすめます。そしてラオスキープはラオス国外に出るとほぼ紙くずになるので、使い切れる分だけ少しずつ両替してください。
旅費は1日1,000バーツ(約5,000円)程度を目安にしています。ローカルのマッサージに行って、ちゃんとしたレストランで食べて、カフェでコーヒーを飲んでも、1日1,000バーツに収まります。
宿泊はPhongsavath Boutique Hotel
今回泊まったのはPhongsavath Boutique Hotel。1泊5,000円弱で、街の中心部に位置しています。
1番安いカテゴリーの部屋でしたが、キングサイズより広いベッド、ベッド脇のコンセント、ケトル、水4本、ヘアドライヤー、セーフティボックス、冷蔵庫がそろっており、広さも十分です。
Wi-Fiはダウンロード117Mbps・アップロード16Mbps。アメニティも一通りあって、シャワーの水圧はまあまあという感じ。
隣はダブルツリー・バイ・ヒルトン。周辺にはAmazonコーヒー、噴水広場(ナムプー広場)、コプチャイドゥー(1998年創業の老舗レストラン)があり、夜はバーも集まる旅行者エリアです。このエリアに宿を取れば、中心部をほぼ徒歩で回れます。
ブルートレインで国境を越えてみて
21時25分にバンコクを出て、翌10時半にビエンチャンに着く。13時間の旅。実質3時間しか寝ていないのに、疲れはそれほどなかったです。
メコン川を渡る瞬間はやっぱりロマンがある。飛行機で来ると絶対に感じられない「国境を越えている実感」があります。しかも874バーツ(約4,400円)で1泊分が浮く。コスパという観点でも、体験という観点でも、この寝台列車はすすめられます。
「世界一何もない首都」と言われるビエンチャンですが、だからこそのんびりできる。バンコクに住んでいると、この街の空気感は余計に新鮮に感じます。
たくさんの観光地めぐるという旅のスタイルには合いませんが、のんびりと街歩きを楽しみたい人には、うってつけの街です。
ぜひ次回の長期休暇に、寝台列車での国境越えの旅を体験してみて下さい。
筆者紹介
明石直哉
2011年からバンコク在住。2015年に起業し、現在は会社経営と写真家という二足のわらじで活動中です。 このブログではタイ移住を検討している方に向けて、在住10年の経験を活かした情報を発信していきます。
Twitter
https://twitter.com/naoya_bkk/
Instagram
https://www.instagram.com/naoya_bkk/
Youtube
https://www.youtube.com/c/naoyaakashi
お気軽にお問い合わせください。
0120-859-777
+81-50-3499-0273
LINE電話
LINE電話
受付時間 9:00-18:00 [ 日・祝日除く ]
タイランドプリビレッジ 120万円商品券
















