タイに移住してから止めた5つのこと

僕がタイに来たのは31歳になったばかりの2011年4月のこと。それから早12年、すっかりいい歳になってしまった。この12年の間、バンコクは大きな変化を遂げたが、僕自身にももちろん変化があった。
タイに来て、始めたこともあれば、止めたこともある。

始めたことで大きなものは、会社と写真。2015年にタイで起業し、2018年からは写真家としても活動を始めた。
起業は日本にいてもしたかもしれないが、タイに来ていなければ、間違いなく写真家として活動することはなかっただろう。

逆にタイに来て止めたことは何があるだろうか。考えてみると、いくつかあった。
今回は、僕がタイに来て止めた5つのことについてお話したい。

タバコ

2018年に完全禁煙し、それからは一本も吸っていない。一日一箱程度を吸うヘビースモーカーだったが、禁煙治療薬「チェンピックス」のおかげでピタリと禁煙することができた。
当時、チャンピックスはタイの薬局では処方箋なしで買えたが、残念ながら今はどの薬局も扱っていない。

タイはタバコに対してゆるいイメージがあるかもしれないが、意外と厳しい。原則、屋内では禁煙だし、屋外にも喫煙所は少ない。
ポイ捨てにも厳しく、路上では警察による取り締まりも頻繁に行われている。

タイではショッピングモールを訪れる頻度が日本より高くなるが、喫煙者時代にはショッピングモールは鬼門だった。食後の一服も駐車場の喫煙所に行く必要があり、面倒くさいのなんの。
カフェのテラス席も禁煙のお店が多く、タイでは喫煙者は日本よりも肩身の狭い思いをすることは間違いない。

アイコスを始めとした加熱式タバコや電子タバコが、タイでは違法であることも禁煙したきっかけの1つだった。アイコスが出始めたとき、僕もタイに持ち込み吸っていたが、すぐに加熱式タバコを取り締まる法律が施行され、高額な罰金が課されるようになった。

日本人観光客を狙い撃ちにしたかのような法律だったが、たくさんの日本人が高額な罰金を支払うことに。度々ニュースでも取り上げられ、タイではアイコスは違法という認識は多くの日本人に広まったと思う。

コンドミニアムやアパートでも室内は禁煙。バルコニーも禁煙の物件がほとんどで、自宅に居てもわざわざ外にタバコを吸いに行く必要がある。
そんな面倒くささもあり、僕は禁煙をすることにした。

ファッションを気にする

タイに来てからファッションを気にすることがほぼなくなった。年中Tシャツで過ごせる気候だということもあるが、男性だけ見れば日本人以外でそれほどファッションに気を使う人種はいないのだと気づいたことも大きい。

ルーフトップバーや宗教施設など、ドレスコードが設定されている場所は日本よりも多いので、オシャレよりもTPOには日本以上に気を使うようになった。

僕がタイに住み始めたときは、まだ31歳だったからファッションも好きだった。日本では毎月服にそこそこお金を使っていたし、タイでもオシャレがしたいと思い、移住1年目はいろんなお店を回った。
なかなか自分好みのアパレル店やブランドを見つけることができず、買うのはZARAばかり。そうこうしているうちにタイにユニクロが進出。

日本ではユニクロは下着やヒートテック以外で着ることはなかったが、今ではクローゼットの大半をユニクロが占めるように。
ユニクロ最高!

日本製品にこだわる

日本に住んでいたときは、テレビはもちろんPC以外の電化製品はすべて日本製品にこだわっていた。というより、特にこだわらなくても日本で売られている電化製品は日本製品ばかり。自然と日本の製品に囲まれる生活だった。もちろん、電化製品は日本が世界一だと信じていた。

タイに来てから会社のタイ人スタッフに、「ソニーとサムスンはどっちがブランド価値が高いと思う?」と聞いたことがある。僕はもちろんソニーだと思っていたが、そのタイ人は、サムスンと答えた。

当時、iPhoneの独走状態に対抗するハイエンドスマホとしてタイでも存在感を増していたのが、サムスンのGalaxy。日本ではエクスペリアがiPhoneの対抗馬だったが、海外では違った。
テレビでブランドイメージを高めたサムスンは、その後のGalaxyの成功で確固たる地位を築いた。

僕のカメラはソニー製なので、ソニーには愛着もあるし、ブランド価値も感じている。だがカメラを使わない人であれば、ソニー製品が家に1つもないという人も少なくないと思う。

家電ではエアコンに関してはダイキンがタイでも市場トップシェア企業で存在感もある。だがエアコン以外の家電、たとえばお掃除ロボットや空気清浄機、扇風機などは中国や韓国企業がシェアを握っている。

特にここ数年、タイで人気が高まっているのが、Xiaomiの家電。デザイン性が高い割に値段は安く、タイ人だけでなく、日本人のファンも多い。僕の部屋も年々Xiaomiの家電が増えている。

天気予報を見る

日本では毎日天気予報を見て予定を決めていたが、タイでは天気予報は当てにならない。雨季は毎日雨が降ると思っておけばいいし、乾季ならまず降らないと思っておけばいい。
そのかわり雨季は天気予報ではなく、雨雲レーダーを毎日のように見るようになった。大雨が降ると道路が冠水し、移動できなくなる恐れがあるので、いつ雨が降って、止むのかを予測し、行動する必要があるのだ。

タイには乾季と雨季しかないので、日本の四季が恋しくなることがないといえば嘘になるが、僕は四季よりもタイの気候のほうが楽だと感じるようになった。

電車の時刻表

電車の時刻を気にすることもなくなった。国鉄には時刻表があるが、BTSやMRTに時刻表はない。どちらも何分間隔という目安があるだけ。幸い、BTSもMRTも数分間隔で運行されているので、待ち時間も少ない。

東京では乗換案内アプリを駆使し、1分1秒を争うように移動していたが、タイに来てから乗換案内アプリを使ったことはない。バンコクは電車以外の移動方法が豊富にあることも大きいかもしれない。

電車の時刻を気にしなくなった=日本ほど時間に追われなくなった、とも言えるので、ストレスも緩和されたと感じている。

以上、タイに移住してから止めた5つのことについてのお話でした。
日本では、「◯◯でなければならない」というたくさんの固定観念に縛られていたんだと、タイに移住してから気づかされた。固定観念がなくなれば、日本での生活も少しはストレスが減りそうな気がする。
人生に一度は海外で長期間生活し、日本の固定観念を脱ぎ捨てる機会を作ることで、その後の人生がより豊かなものになるのではないだろうか。

筆者紹介

明石直哉

2011年からバンコク在住。2015年に起業し、現在は会社経営と写真家という二足のわらじで活動中です。 このブログではタイ移住を検討している方に向けて、在住10年の経験を活かした情報を発信していきます。
Twitter
https://twitter.com/naoya_bkk/
Instagram
https://www.instagram.com/naoya_bkk/
Youtube
https://www.youtube.com/c/naoyaakashi

お気軽にお問い合わせください。 0120-859-777 +81-503-521-0296 LINE電話LINE LINE電話 受付時間 9:00-18:00 [ 日・祝日除く ]