ノンカーイはいいぞ。タイの地方で僕が一番好きな場所の歩き方


タイの地方でどこが一番好きかと聞かれたら、僕はノンカーイと答えます。
メコン川を挟んだ対岸はラオス。ビエンチャンへ陸路で入るとき、友好橋を渡る手前に位置するので、多くの人にとっては「通過する街」でしょう。それが本当にもったいない。僕はあの街のリバーサイドで過ごすためだけに通っています。
初めて行く方に向けて、季節、行き方、宿、食事まで順に書いていきます。
行くなら乾季、できれば12月か1月

季節はバンコクとほぼ同じで、11月から2月が涼しい乾季、3月から5月が酷暑、6月から10月が雨季です。
ただしノンカーイはバンコクより明確に涼しい。12月や1月に行くと、朝晩は肌寒いくらいで、日本の秋のような気候になります。メコン川の夕日を眺めながら川沿いの遊歩道を歩く。これが目当てなので、僕は毎回この時期を狙います。コロナ禍で国外に出られなかった数年は、年末年始を何度もここで過ごしました。
行き方は寝台列車がおすすめ

陸路か空路か。陸路なら鉄道かバスですが、僕のおすすめは断然、寝台列車です。
バンコクの中央駅はフアランポーンではなく、MRTバンスー駅につながるクルンテープ・アピワット中央駅。ここから東北線でノンカイまで、終点なので乗り過ごす心配もありません。
夜行は20時25分発と21時25分発の2本。おすすめは20時25分発のスペシャルエクスプレスで、翌朝6時25分着。列車名にCNRと付くものが新型車両で、車内が清潔です。
昔ながらのブルートレインの風情を求めるなら旧型でもいいと思いますが、僕はいつもCNRを選びます。
料金は二等寝台の下段が994バーツ、上段が894バーツ。必ず下段を取ってください。 上段には窓がありません。景色が見えない寝台列車に、乗る意味がないと僕は思います。一等の個室は下段1,550バーツ、上段1,350バーツで、1人で1室を貸し切ることもできます。
ありがたいことに、この路線は比較的空いています。チェンマイ行きの寝台は下段から早々に埋まって予約自体が困難ですが、ノンカーイやウボンラチャタニー行きのイサーン方面は取りやすい。タイで寝台列車の旅をしてみたい人は、こちらから始めるのが現実的です。
バスならモーチット(北バスターミナル)発のVIPバスがあります。空路の場合はノンカーイに空港がないので、ウドンタニー空港まで飛び、そこから市内経由でロットゥーかバスに乗り継ぎます。1時間程度の距離です。
ウドンタニー経由なら、タレーブアデーンへ

空路で行くなら、ウドンタニーで1泊足すことを強くおすすめします。お目当てはタレーブアデーン、赤い睡蓮の湖です。
見頃は11月から2月、特に12月から1月。早朝の日の出とともにボートで湖に出ると、水面が一面の睡蓮で埋め尽くされています。僕がタイで見た景色の中でも、間違いなくトップクラスでした。
前日にウドンタニー入りして、翌朝タレーブアデーン。戻ってもまだ午前中なので、そのまま市内を少し見てからノンカーイへ移動する。この組み立てが無駄がありません。
泊まるなら、マットミー・ガーデン・ゲストハウス

正直に言うと、僕はこのゲストハウスに泊まるためにノンカーイへ行っています。
川沿いに建つ2階建ての古いお屋敷を改装した宿で、庭がとにかく広い。緑が生い茂り、ハンモックがあり、コーヒーを飲みながら本を読んでいるうちに半日が過ぎます。PC作業をしている長期滞在者もよく見かけます。

泊まるなら2階のスーペリアダブルルームを狙ってください。メコン川が見えるテラス付きで、しかも部屋よりテラスのほうが広いくらい。そこにソファを出して、ビール片手に夕暮れを眺める。この時間のために年に一度は行きたくなります。1泊1,000バーツ強、5,000〜6,000円ほどです。一番安い部屋なら400バーツ弱からありますが、テラスは付きません。

もうひとつ。この宿にはゴールデンレトリバーと三毛猫がいます。夜、テラスに座っていると犬が見回りに来てくれる。動物好きなら、これだけでも泊まる理由になると思います。
ゲストハウスなので、完璧なホテルでないと無理という方には向きません。逆に言えば、その一点さえ問題なければ、これ以上の宿はなかなかないです。
街歩きと食事

見どころは基本的にメコン川沿いに集まっていて、全部徒歩圏内です。ナイトマーケットやインドシナ市場、ナーガ像、寺院。僕はほぼ徒歩以外の移動をしません。

食事はこの街の大きな魅力です。メコン川沿いにはベトナム系の移民が多く、ベトナム由来のタイ料理が根づいています。有名なのはネームヌアン。豚肉の練り物を野菜と一緒にライスペーパーで巻いて食べる料理で、デーン・ネームヌアンが看板店です。

麺のカオピアックもありますし、朝食のカイガタ、小さなフライパンで供される目玉焼きとパンの組み合わせも、もとをたどればベトナム由来でしょう。

川沿いから1本南に入った通りには、フレンチコロニアル風のショップハウスが点在しています。一軒家を改装したカフェや食堂が並ぶ通りで、対岸のラオスがフランス領だった時代の名残が今も残っている。古い建物が好きな人には、こちらのほうが刺さるかもしれません。
治安と移動

治安は良好です。欧米人のリタイア組が多く住むエリアなので、川沿いのレストランでは英語も通じます。夜も人の気配が絶えることはありません。
注意点があるとすれば野良犬くらいでしょうか。細い路地に入るとき、リバーサイドで夜遅く歩くときは気をつけてください。とはいえバンコクのスクンビットあたりと比べれば、はるかに安全です。
郊外へ出たいならGrabが使えます。僕は昔、レンタルバイクで山のほうまで走り回っていました。複数人で車を使いたいなら、ウドンタニーの空港か市内で借りてくるほうが確実です。
ノンカーイのその先へ

ビエンチャンの対岸はノンカーイの中心部だと思われがちですが、実際に向かい合っているのはノンカーイ県のシーチェンマイという小さな町。川沿いにゲストハウスが数軒あり、日帰りでも1泊でも行けます。ビエンチャン側のほうが今ははるかに栄えていて、対岸から眺めるのはなかなか面白い体験です。

せっかく国境まで来たなら、ビエンチャンにも渡ってみてください。ビザなし滞在の場合、ビザランが疑われるため日帰りでとんぼ返りは推奨しません。最低1泊は見ておくといいでしょう。
帰りはビエンチャンから空路でバンコクに戻るか、ウドンタニー行きの国際バスで戻って飛ぶかの二択です。

ラオス中国鉄道が開通してからは、ビエンチャンからルアンパバーンまで2時間ほどで行けるようになりました。そこから中国・雲南省へ抜けたり、東へ回ってベトナム・ハノイを目指したり。ノンカーイに立つと、いつもそういう旅を考えてしまいます。
ウドンタニー1泊、ノンカイ2泊、ビエンチャン1泊。まずはこのくらいから試してみてください。
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