日本人街プロンポン・アソーク・ナナの治安。スクンビットで日本人が狙われる手口

日本人街プロンポン・アソーク・ナナの治安。スクンビットで日本人が狙われる手口
日本人街プロンポン・アソーク・ナナの治安。スクンビットで日本人が狙われる手口

バンコクは安全な街ですか、とよく聞かれます。「はい、安全です!」と答えられればいいのですが、残念ながら必ずしもそうとは断言できません。

夜中にひとりでコンビニへ行けるという意味では、たしかに東南アジアでは相当に安全なほうでしょう。ただし「凶悪な事件に巻き込まれにくい」ことと「財布をスられにくい」ことはまったく別の話で、後者に関して言えばバンコクは決して油断できる街ではありません。

しかも、狙われるのは治安の悪い場所や観光地とは限りません。日本人街として知られるプロンポン周辺、それも冷房の効いた高級デパートの中で被害が起きています。在タイ日本国大使館が繰り返し注意喚起を出しているのも、そこに理由があります。

今回はスクンビット通りのプロンポン〜アソーク〜ナナという、日本人観光客が最も多く歩くであろう3駅区間を、手口とエリアの両面から見ていきます。

まず知っておくべき「手口」

いつまでもなくならない日本円見せてくれ詐欺

いつまでもなくならない日本円見せてくれ詐欺

もう何年も語られているのに、いまだに被害が絶えないのが「日本円を見せて」詐欺です。二〜三人組のアラブ風の男(または男女)が近づいてきて、「今度日本に旅行するから日本のお金を見てみたい」、とフレンドリーに話しかけてくる。財布を開いた瞬間に、手品のような手さばきで紙幣が抜かれます。

路上だけでなく、エンポリアムのような高級デパートの館内やセブンイレブン店内でも発生しています。古典的すぎて笑い話のようですが、被害者はたいてい「自分は絶対に引っかからないと思っていた」と言います。

スリ被害

スリ被害

次に多いのが、スクンビット通りの路上や駅の階段、デパートのエスカレーターでのスリ。BTSの階段を上っている最中、真後ろに立たれてバッグを開けられる。斜めがけのボディバッグを背中側に回している人が多いので、日本人はまさに格好の標的です。

アソーク駅直結のターミナル21にある3階ぶち抜きの長いエスカレーターも要注意ポイントで、見上げたり写真を撮ったりしている数秒の隙が狙われます。

抱きつきスリも多発

抱きつきスリも多発

もうひとつ、男性が被害に遭いやすいのが抱きつきスリ。アソークからナナ方面へ向かうソイ19付近、ウェスティンホテルの前あたりや歩道橋の下には、夜になると客待ちのトランスジェンダーの女性たちが立っています。歓声を上げながら腕を組んできて、その数秒で金のネックレスやポケットの財布・スマホが消えます。複数人に囲まれることもあり、そうなると簡単には振りほどけません。

バッグを切り裂いて中身を抜く

バッグを切り裂いて中身を抜く

そして観光客の集まるチャトゥチャック市場やカオサン通り、中華街ヤワラートなどでは、バッグを刃物で切り裂いて中身を抜く手口も報告されています。ファスナーを閉めていれば安心、とは言い切れないということです。

プロンポン

プロンポン

駅前にはエムクオーティエやエムスフィアといった大型ショッピングモールが並び、日本語の看板が視界に入り続けるプロンポンは、体感としてはほとんど日本。だからこそ気が緩むんですよね。人だかりのできるイベント会場でトートバッグからスマホを抜かれた、という話も実際にあります。

ただ、このエリアで本当に注意すべきなのは夜間です。スクンビット通り沿いは明るくても、ソイを500メートルも入れば街灯はまばらになり、人通りも絶えます。刃物や銃を持った強盗の被害も出ていて、知人には同じ場所で二度襲われた人までいます。

飲んだ帰りに「歩いてもすぐだから」と思ったときが一番危ない。100バーツ前後のGrab代をケチる理由は、どこにもありません。

アソーク

アソーク

バンコクで最も乗降客の多い駅のひとつで、雑多さがそのままリスクになっているエリアです。BTSとMRTの乗り換え客、モールの買い物客、歓楽街に向かう人の流れが一点で混ざり合うので、ぶつかられても不自然に感じない。スリにとっては理想的な環境です。歩道橋の上も、立ち止まって地図を見ている観光客が多く、狙われやすい場所のひとつだと思っておいてください。

ターミナル21のスリに加えて、注意したいのがタクシー。ソイ23のソイカウボーイなど、歓楽街の出口付近で客待ちしている車やトゥクトゥクは、かなりの確率でメーターを使わず高値をふっかけてきます。少し歩いて流しを拾うか、素直にGrabを呼んだほうが早いし安いです。

ナナ

ナナ

アソークの交差点を越えてナナへ向かうと、街の顔がはっきり切り替わります。ソイ13やソイ15、ソフィテルの前あたりには夜になると数十人規模の女性が路上に立ち、目つきの鋭い黒人男性が薬物の売買目的で声をかけてきます。欧米人と一緒に歩いていると、その頻度は跳ね上がります。

このエリアでの写真や動画撮影は、正直やめておいたほうがいいでしょう。カメラを回しているだけで「勝手に撮るな」と絡まれ、物理的に危ない場面に発展したケースを何度も見ています。ホテル選びの段階でも、女性のひとり旅や家族連れであれば、ナナ駅周辺やアソーク〜ナナの中間に宿を取るのは避けたほうが無難です。同じ予算ならプロンポン寄り、あるいはアソーク駅直結の物件を選ぶだけで、滞在中のストレスがまるで違います。

結局、守るべきことは多くない

結局、守るべきことは多くない

・バッグは前に抱える。デパートの中でも、コンビニでも、駅の階段でも例外なく。ファスナーの閉まらないトートバッグは、特に要注意です。

・知らない人に英語で話しかけられたら、愛想よく応じずに無視をする。

・夜の暗いソイは歩かず、面倒でも車を呼ぶ。

この3つを徹底するだけで、遭遇しうる被害の大半は防げます。

万が一被害に遭ってしまったら

万が一被害に遭ってしまったら

まずツーリストポリスに連絡し、最寄りの警察署で盗難証明書を発行してもらいます。海外旅行保険の請求にはこの書類が必須で、後から取りに行くのは非常に面倒です。

クレジットカードの緊急停止番号は、スマホを盗まれた前提でメモにも控えておくこと。スマホの中にしか連絡先がない状態は、思っている以上に無力です。

最後に

危ない場所と手口さえ頭に入っていれば、スクンビットは安全に楽しめる街ではあります。過度に怖がる必要はありません。

ぜひ、今回お伝えした手口や対策を頭の片隅に入れておいて下さい。

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